キハ58系さよなら運転
松阪行き+まとめ
伊勢奥津駅発車時の車内
満員の車内
比津駅にて。
祭りが終わり、いつも風景に戻った名松線。
キハ11形が名松線に走り出して10年、なんだかんだいって、名松線といえばキハ11というほどの年月は経った。
家城でさよなら列車と交換したこの列車内では、やはり話題はさよなら列車のことだった。地元のお年寄りにはこのさよなら運転を知らなかった人もおり、「さっき懐かしい列車とすれ違ったなぁ」などと話していた。
まとめ
普段、あまり脚光を浴びることのない名松線が賑わった数少ない歴史的な日になったと思います。この日のことは事前に新聞で発表されたため、たくさんのファンが詰めかけることになったと思われます。
後の新聞の発表によると、2両編成の列車には乗客200人で満員。往復とも満員だったわけですから、この列車だけで400人が乗車したことになります。名松線の利用客数は1日約400人といわれており、たった1往復でその数に達してしまったと言えます。それに加え、自動車や徒歩など、乗車しなかった人たちまで含めればさらに数百人がこのさよなら運転に集まったことでしょう。
私は伊勢奥津駅でこの賑わいを見て思ったことは、「やれば出来るじゃん」でした。乗客減に悩む名松線ですが、キハ58系の人気があったとはいえ、まだまだイベントでこれだけの人出を集めることが出来るのです。残念ながら、JR東海も沿線市町村も、名松線の乗客誘致には消極的です。他の第三セクター鉄道に見られるようなマイレール意識も感じられません。しかし、それらに例を見るような改良を行えば、必ずや乗客増に結びつくことが想像できます。今回のイベントほどではなくても、名松線は通勤・通学においても観光においても魅力的な存在に成り得るはずです。特別列車を走らせることだけがイベントではありません。マイレールとしての意識が、名松線を活性化させていくのだと思います。このまま放置すれば、いずれは乗客の自然減で廃止に追い込まれましょう。
沿線にあるじゃないですか!
「いつまでも愛し育てよう名松線」
・・・と。