萌鉄2000 パート10
「筑豊三昧と北九州線」
2000年11月実施
日豊本線(にっぽうほんせん)を特急ソニックに乗って少しだけ南下中。最初の停車駅、行橋(ゆくはし)に降り立った。近代的な駅舎の駅だ。
そんな近代的なJRホームの片隅に妖しげな(?)看板を発見。
そう、ここから筑豊シリーズ第一弾、平成筑豊鉄道に乗るのぢゃ。
平成筑豊鉄道田川線(へいせいちくほうてつどうたがわせん)。旧国鉄田川線を引き継いだ第三セクター鉄道。1両編成の気動車が近代的な駅舎とアンマッチな感じ。この列車は糸田線の直方(のうがた)まで直通する。
のっそりと走り出し、高架を降りるとのどかな風景が広がる。やはりローカル気動車の旅はこうでなくちゃ。乗客はロングシートがなんとなく埋まる感じ。
途中、田川線の終点、田川伊田に到着したが直通のため通り過ぎる。
平成筑豊鉄道伊田線(へいせいちくほうてつどういたせん)。同じく旧国鉄の伊田線を引き継いだ路線。ここは非電化だが複線で、華やかな時代を偲ばせる。
そうこうしているうちに糸田線が分岐する金田(かなだ)に到着。
伊田線ホームは相対式で、糸田線ホームは掘り割り式になっている。
ここは平成筑豊鉄道の中枢駅で、車両区などの側線がたくさんある。貨物列車も止まっている。糸田線の線路は行き止まりになっている。ここで糸田線に乗り換える。
平成筑豊鉄道糸田線(へいせいちくほうてつどういとだせん)。同じく旧国鉄を転換した路線。平成筑豊鉄道は第三セクター鉄道としては異例の3路線を保有する。
糸田線列車の車内、伊田線と違い乗客はわずか。ボックスシート独り占めしてもまだ余るくらい。時刻は午前10時頃。
そして、田川後藤寺に到着。
田川後藤寺は日田彦山線、後藤寺線、糸田線が集まる要所の駅。興味深いが今のところはこのまま折り返す。再び金田で伊田線に乗り換え、直方を目指す。
直方(のうがた)に到着。
伊田線はJRの筑豊本線と接続しているが、少し離れたところに「筑豊直方」という駅もある。ここは筑豊本線、平成筑豊鉄道の直方駅なのに、別に筑豊直方とはこれいかに?!
そこは筑豊電鉄の駅であった。
筑豊電鉄(ちくほうでんてつ)。黒崎駅前〜筑豊直方間を運行する路面電車。だが、実際に路面を走行する区間はほとんどない。筑豊シリーズ第2弾、筑豊電鉄は軽快に走り出す。
沿線はほぼ住宅街だが、のどかなところも通る。
そうこうしているうちに終点の黒崎駅前に到着。
黒崎駅前は筑豊電鉄と西鉄北九州線の共同使用駅。それどころか、黒崎駅前〜熊西間は線路、駅も共用している。
ここで西鉄北九州線に乗り換え、別の鉄道会社の電車で今来た線路を折り返す。
西日本鉄道北九州線(にしにほんてつどうきたきゅうしゅうせん)。黒崎前〜折尾間を運行する路面電車。これまた路面を走行する区間はほとんどないが、全線がJR線と平行している。そんなこともあってか、2000年11月25日の運行を最後に廃止になる。なお、黒崎駅前〜熊西間は筑豊電鉄の路線として存続する。
では、北九州線でチンチンといってみよう。
筑豊電鉄との分岐点は熊西駅を過ぎたところにある。
直進するのが筑豊電鉄、カーブするのが北九州線である。ちなみに、すぐ横にはJRが走る。
途中、皇后崎で降りてみる。
俯瞰で見るとミニチュア模型のようでなんともいい雰囲気である。
この姿ももうすぐ見納めである。
そして、終点の折尾へ移動。
すぐさま終点の折尾に到着。ここで鹿児島本線、筑豊本線と接続する。
JRの折尾駅のホームは、鹿児島本線のホームと筑豊本線のホームに分かれており、なおかつ鹿児島本線と筑豊本線を直通する列車のホームはさらに別のところにあったりしていてややこしい。
筑豊本線若松方面に向かうためには、筑豊本線のホーム、しかも鹿児島本線と直通しない方から列車に乗らなくてはならない。
筑豊本線(ちくほうほんせん)。若松〜原田を結ぶ線だが、実際には3分割され、若松〜折尾(この先も直通)、鹿児島本線から乗り入れて桂川からそのまま篠栗線に抜ける系統、それと原田〜桂川のローカル線。今からは筑豊シリーズ第3弾、筑豊本線で若松へ向かう。
キハ66系気動車に乗ってのんびりと向かう。
終点の若松に到着。
若松は今でこそ盲腸線の終着駅のような感じだが、以前は大貨物駅だったようで、その遺構があちこちに残って当時を偲ばせる。貨物基地の跡地は公園になっており、蒸気機関車などが静態保存されている。
そして、若松駅の側線でレッドトレイン発見!(いや、計画的にやっているのだが)。
レッドトレインはしばらくするとスイッチバックして若松駅のホームに滑り込む。
レッドトレインは筑豊本線の若松〜飯塚間でも走っていた!
若松を出たとき、乗客はまばら。1両に2〜3人程度。こんなんでええんかいと思っていたが、折尾で学生たちが大量に乗り込んで来てあっという間に満員になった。そしてこの列車の存在理由を納得。
その後も客車特有の乗り心地を楽しみながら終点の飯塚に到着。
哀愁漂うレッドトレインによる客車普通列車の旅もこれで最後だろう。レッドトレインも引退が囁かれている。
さようなら、レッドトレイン。
萌鉄2000パート11へ続く。
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