007.(2000/1/17)
いやはや、半年ぶりの戯れ言となってしまった。この半年の間にあまりにもいろいろなことがありすぎたため、書くネタはあるが書く時間がないというお約束は置いといて、何からいきましょう。
・・・って、実は今、韓国にいたりする。うーむ・・・、そんな感じで現在進行中の武勇伝からいきますか。
韓国へ来たのは2度目。韓国と日本はお隣の国だけあって、生活習慣も文化も気候も、何から何まで似ている。
ついでに人も似ていて、おおよそ、しゃべらなければ日本人なのか韓国人なのか区別がつかないようである。
あまりにもとけ込みすぎて、駅で道を尋ねられてしまったほど(もちろん答えられない)。バス停で気さくなオヤジに話しかけられたこともある(もちろん理解不能)。
そんなこんなで親しみやすいハズの韓国だが、日本人にとって大きな障害があった。
それは文字・・・、そう、ハングル文字だ。
英語圏の国なら文字は問題ないし、中国では読み方は不明でも漢字なのでなんとなく意味はわかる。
しかし、ハングル文字だけは知らなければ全く意味がわからない。困った。
実際、一度目の訪韓のときはそうで、とにかく字が読めないのが不便だった。
ちなみに、韓国は一応漢字圏で、漢字もあることはあるのだが、使われる割合は非常に少なく、今ではせいぜい人名などの固有名詞に使われる程度となっている。
だから、漢字で書いてもまず通じない(最も、漢字といっても中国寄りだが)。
そのときの教訓から、密かに韓国語の勉強を(少しだが)して、一応ハングルも読めるようになった(意味がわかる確率は低い)。
今回は自称万全(のように思われるかどうかは意見が分かれまくりing大チャンスって、そんなことはどーでもいい)な体制で挑むことになった。
ちなみに、「萌鉄」をハングルで書くと、になる。わかるかな?
現在進行中の結果・・・
「おぉ、読める、読めるゾォォォォ!!」
「・・・でも、全然意味がわからん、こりゃダメだ」
以上
って、終わるのはまだ早い。
しかし例えば、決定的に違うのは案内の地名が読めることだ。そう、固有名詞なら意味は関係ない。
鉄道の駅なんかは英語表記があるのでまだマシだが、バスはハングルのみで読めなければまるでお話にならない。
そして、英語表記がされているのは人が集まる町中だけで、ちょっと郊外へ行くとまったくもってハングルオンリーとなる。
固有名詞がわかるだけでかなり心にゆとりが出来る。とりあえず、自分がどこにいるのかだけはわかるのだから・・・。
じゃあ、意味は全くわからないのかといえば、実はそうでもない。
韓国も日本同様、外来語が頻繁に使われており、それはほとんどそのままの読みをハングルにしただけである。
母音の関係で日本とかなり発音が異なるものもあるが、たいていは通じる。
busは日本ではバスだが、韓国ではポス(もちろん、これは便宜上日本語に合わせただけの表記で、実際には「バ」と「ポ」の間のような発音・・・以下同様)と言う。
computerはコンピュータだが、韓国ではコンピト(「コン」を速く言い、「ピ」にアクセントを置く)。
hubはハブだが、韓国ではホブ。
・・・なんとなくわかるような気がする(笑)。
そして、日本語も韓国語も、そのルーツはともに中国語にあり、名詞もかなり共通していたりする。
例えば、「うどん」はそのまま、茶もそのままなのをはじめ、
宿泊は日本では「しゅくはく」だが韓国では「スクパク」、地下は「チハ」など近いものから、料理は「リョリ」、努力は「ドリョク」など、ほとんどそのままのものも多い。
ちなみに、日本は「イルボン」、韓国は「ハングク」、中国は「チュングク」・・・なんとなくわかる気がするでしょ?
私が滞在しているところは金浦という街で、首都ソウルのとなりの街だが、まぁ、片田舎のようなところ。鉄道は走っていないし、畑は広がるし、という長閑なところだ。もちろん、観光客が来るようなところじゃないので、日本人に会うことはない。
だが、せっかく韓国に来たことだし、いわゆる観光ガイドに載っているようなところへも行ってみた。一番近い地下鉄の駅までバスで20分・・・20分といっても、韓国のバスは日本のバスとは比べものにならないほどスピードを出すため、相当な距離がある。そして、その地下鉄の駅も5号線の「ソンジョン」、調べてもらうとわかるが、路線図の端の端である。
さて、観光ガイドに載っているところへ行ってみよう。最初は・・・イテウォン。日本人に限らず、とにかく外人が多い街として知られているが、いわゆる「パチモンの街」として裏では名高い。
とりあえず、そのパチもん度は半端ではなく、道を歩いているだけで韓国人が妖しい日本語で「偽物あるよ〜安いよ〜」と呼び込みしているのである。すげぇ。店の看板には妖しい日本語や中国語、英語が列記されている。別にブランドもんには全く興味はないが、ここは(別の意味で)歩いているだけで楽しいところである。
次はミョンドン。ここは一見マトモで、ほとんど日本の繁華街と変わらない趣がある。もちろん、妖しい呼び込みもなければ、いかにも偽物とわかるものも置いていない。だが、そこで信用してはいけない。今、韓国ではポケモンが大人気で、街には「これでもか!」というほどポケモングッズが溢れている。そこで注意深く見て欲しい。「(C)Nintendo」という表記・・・普通はある。あるが、やはり無いのである。どれを見てもない・・・「これみんなパチもんやー」・・・店員に聞くと、自信満々に「イミテーション」と答える(笑)。ちなみに店内には本物も一応あるが、値段は3倍以上する。うーむ・・・。
ここにも妖しい日本語の看板は健在で、「あんしんして入れる店」(って、よけい妖しいわい)、「いらうしゃういませ」(ちゃんと調べろ)、「ラメーンあります」(惜しい、80点)など、いろいろ楽しませてくれる。
まぁ、そんな感じだが、やっぱり私のような人間が行くようなところではなく、何も買わないまま次なる場所へと赴いた。
観光ガイドにはまず載っていないところ「ヨンサン」。ソウル駅から国鉄で2区間の駅前は韓国随一の電気街。パソコンショップがびっしり詰まったビルが何本も建ち並び、歩道の露店でゲームを売っていたりと、とにかくいろいろな意味ですごい場所。もちろん、妖しい「にほい」もぷんぷんする。
韓国のバソコン事情は日本と大差ない。全く同じと言ってしまって間違いない。ただ、韓国は日本より物価は安いのにパソコン関係は日本と同じか、それ以上の値段がついている。ここには「安い」と思わせる要素はまるでないが、やはりこのような場所は落ち着くものだ。日本と違うのは、ホントに小さな店が多いこと。四畳半くらいの店舗が何十と続いている。「ここ、ホントに店?」というようなところのなんと多いことか。
そして、ちょっと裏に入ると・・・ありましたありましたジャンクショップ。と言っても、日本のジャンクショップとは売っているものの気合いが違い、巨大なプロジェクターが何十台も積んである店とか、とにかく変なものが多い。こんなん買うヤツいるのか?という感じで理解不能であった。
ソフトに関しては、表向きは普通であるが、やはりパチもんは健在。CD-Rをビニール袋に入れただけのものや、いわゆる「Xin1」などは健在である。日本のソフトもかなり多く、妖しくハングル改造された強者から、日本のものをコピーしただけというものまで千差万別。うーむ、日本も昔はこうだったよなぁ、などと懐かしさに浸るのであった。
まぁ、そんな感じで、とある韓国の1日は過ぎた。
・・・続きはあるのか?