009.さよなら縁線(2000/1/19)

さよなら縁線


 実は、縁線はすでに、人知れず廃止されてしまっていたのだった・・・。とある事情により一時移転するため、縁線を廃止せざるをえない状況になった。

 そこで、さよなら運転の様子をレポートしよう。


静かに走る すでに部屋の家財は撤去完了し、あとは縁線を廃止するだけとなった11月のある日、人知れずさよなら運転が行われた。

 広々とした空間の中を、余命わずかな縁線のエース、キハ58系が走る。
さくらのトンネルも撤去され、し〜んと静まりかえった空間の中に、小さな走行音だけがわずかにこだまする。

混合列車 さよなら運転の目玉は、現実にはあり得ないキハ58系による旅貨混合編成である。

 先頭からキハ58+キロ28+キハ58+キハ28+ワム8+ワム8+ワム8+カニ20+ヨ6000というとんでもなさ。

 と、ここで縁線のファンならひとつの疑問が出るはず・・・、そう、DD51はどこへ行ったんだ?

 実は、DD51は不幸にも脱線事故を起こし、2メートル下の渓谷へ転落して崩壊してしまったのだ。だが、奇跡的に廃車は免れ、現在は壊れた部品の調達待ちとなっているのである。


ラストラン 縁線ラストラン!

 たしかに縁線は廃止される。しかし資材は全て撤去の後、保管し、車両も全て保管される。そして、いつか必ず再建する新線へと受け継がれていくのである。

 開業からわずか9ヶ月という短命に終わった縁線。しかし、歴史は終わらない・・・。

 

 

 

 


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