萌鉄'97 パート4
「信越本線、横川−軽井沢間に敬礼」
JR信越本線、横川〜軽井沢間。この1区間は、10月1日の北陸新幹線開通により、廃止されてしまいます。軽井沢〜篠ノ井間は、第3セクター「しなの鉄道」に転換されて存続します。
最後に横川〜軽井沢間を乗るのだ!
まずは、名古屋より「ムーンライトながら」で東京へ行く。
実のところ、名古屋→東京で「ムーンライトながら」に乗るのは始めてだったりする。名古屋→大垣は何度か乗っているが、東京に行くときはいつも臨時の方に乗っていた(まぁ、指定券が取れない時期ばかりだから)。今回は指定券が取れたから乗ったが(というか、臨時がない日だった)、(禁煙車ではあるが)喫煙車に隣接した私にとっては最悪な席だったため、デッキのない373系(「ながら」の車両)なので誰かが車両を行き来するたびに悪臭がおどり込んでくる。まさしく最悪であった。特急や急行はこれらのことからあまり乗ろうとせず、乗っても禁煙席で、しかもわざわざ喫煙車に隣接していない車両を選ぶ。「ムーンライトながら」も号車指定で買わねばならないか。やはり大垣夜行は165系である。これからは臨時に率先して乗ろう。
そんなこんなで最悪な状態で東京に着いたが、接続2分の山手線に乗るために急ぐ・・・、が、京浜東北線も来たのでそれに乗る。
で、上野。
ここからは高崎行きに乗る。このあたりは特に書くことがない。
で、高崎。
ここからは待望の信越線である。長野行きに乗るが、すごい人だった。平日の7時代ではあるが、ビジネスマンよりも遊びに行く人と思われる人が多い。通勤列車並の混雑のまま、列車は進む。車両は信州色の115系。
そして、横川に着く。
ここでは碓氷峠を越えるためにEF63という機関車を連結する。碓氷峠はあまりにも勾配がキツすぎて電車が自力で登る(下る)ことができないため、登るときは後ろに機関車を連結して押してもらう。下るときは前に連結して背負われて走る。
連結シーンを見ようと降りたが、ここではかなりの人が降りてくる。と、思うと、列車後方へ向かって歩き出す。そう、全員「鉄」な人だった(爆)。
わずか2〜3分で機関車の連結を終えると、たかっていた人はそのまま列車に戻った(^^;;;
私も戻る(^^;;;;;;;;;;;;;;;
そして、横川を出発。
丸山変電所跡を見ながら快走。そうしているうちに勾配もきつくなり、列車のスピードも落ちる。66.7‰の急勾配をEF63に押し上げてもらいながら走る。
いくつかトンネルを越え、左手に旧線の碓氷第三橋梁(通称めがね橋)が見える。
横川〜軽井沢間は、最初に開通した路線は廃止になっており、現在線は改良した新線である。でも、この新線も、新幹線の開通によって廃線。横川〜軽井沢間には2本の廃線が並ぶことになる。
そこを越え、またトンネルの連続。車体も傾き、登っていることがよくわかる。列車がヒ〜コラいっているのもわかる。
しばらくすると旧線の第10橋梁が見え、旧線跡は新線に合体する(逆か?)。その後もトンネルが続く。
トンネルを抜けると、辺り一帯は霧に包まれていた。軽井沢に到着だ。霧の中、たくさんの人が降りる。やっぱり機関車の切り放しシーンを見るためだ。もちろん私も(笑)。
機関車は切り放されると、そのまま横川方面へ走っていき、すぐに霧の中へと消えた。たかっている人はまた列車に戻るが私は残る。
軽井沢駅は、新幹線ホームの工事中だった。開業まであと1ヶ月なのにまだ出来ていないなんてだいじょうぶなのだろうか。
今回のメインは横川〜軽井沢間、そう、碓氷峠だ。電車で登ったら、こんどは歩いて下るでしょう(狂爆)。
とはいえ、全部は無理だから、ちょうど中間にあたる熊ノ平までタクシーで行って、そこから横川まで歩こう。
で、タクシー。
だが、運ちゃんから、熊ノ平あたりで土砂崩れがあって碓氷峠を下る道は通行止めになっている、という情報を聞く。はぃ〜ん;_;
熊ノ平は昔は駅だったところ。まだそのときの痕跡が多く残されていることで有名だから行ってみたかったが諦める。
とりあえず、めがね橋へは横川側から登れば行けるらしいので、一端、横川へ戻ってから、改めて碓氷峠をタクシーで登る。
途中、廃トンネルなどがチラホラ見える萌え萌えな国道を登っていくと、ついにめがね橋が見える。
すげぇぇぇぇ!! おおおおおぉぉぉぉぉ。
すばらしい。さすが明治時代の技術を結集した建造物で、重要文化財に指定されていることはある。まさしく感動だ。
めがね橋のほんの100mほど先(上)で、国道は通行止めになっていた。
タクシーを降りる。めがね橋には林道の脇から登れるということが本に書いてあったので林道に入る。
・・・なんか、めがね橋から遠くなってゆく。なんか違う。登れそうなところはなかったが・・・。
もう一度戻りながら探索していると、どうみても茂みなところにロープが見える。もしかしてココか?!だが、深い茂みに覆われて、とても道とは思えない。が、ここ以外に妖しいところはないんで行けるところまで行ってみようということになった。・・・が、意外にも道は続いていて、めがね橋方面へいい感じで登って行けた。
ついに、めがね橋の上へ出る。おおおおぉぉぉぉ。橋の上は歴史を感じさせるバラストが牽かれており、かなり草ぼーぼー。だが、その感動は言葉では言い表せないほどだ。ちなみに上にはすでに数人の鉄ちゃんがおり、カメラを新碓氷橋梁の方へ向けていた。
めがね橋の両端は、どちらもすぐトンネルで、軽井沢側は立入禁止になっていた(別に入ろうと思えば入れるが)。横川側はなにもなく、トンネルも通行できるようだが、長いので先は何も見えない。懐中電灯か何かが必要でしょう。
で、感動のめがね橋を後にし、横川方面へ歩き出す。この国道は旧線後とほぼ平行しているので、みどころはかなり多い。しかも、大きな遺跡跡には説明の看板が立っているのでなお解かりやすい。
トンネルもほぼくぐることができる。途中、第2トンネルあたりで工事をしている。どうやら、旧線跡をある程度整備して一般人でも通行ができるようにするようだ。
数々のトンネル跡や橋梁跡を見学しながら、国道は旧線から離れていく。我々はそのまま横川駅へと向かった。
横川駅へ再び着く。時間は正午だ。横川駅へ来たら、おぎのやの「峠の釜めし」を食うしかないでしょう。で、食う(笑)。
さて、横川駅を出発するわけだが、どうせだから特急「あさま」に乗って軽井沢まで行こうということになった。「横川→軽井沢」と入った切符もほしかったのでちょうどいい。
横川駅を「あさま」で出発。超満員だ(^^; デッキになんとか潜り込み、再び丸山変電所跡・哀愁のめがね橋などを見ながら軽井沢へ登る。
軽井沢へ到着。さすが13時ともなれば霧も晴れ、かなり暖かい(暑いまではいっていない)。
軽井沢からは普通列車で帰る。ダイヤの関係で、2時ころには出発しないとヤバいから。
あと1ヶ月となったこのJR列車に乗り、篠ノ井へ着く。
篠ノ井駅は新幹線を通すために大改修を行ったらしい。ホームの横を新幹線が通っているが、篠ノ井には止まらない。なんとも哀愁が漂う。
そうこうしているうちに快速「みすず」が来る。こんどは篠ノ井線を行くのだ。
途中、スイッチバック駅で超萌えな姨捨駅も過ぎ、塩尻へ。ここでは乗り継ぎが3分なので走れぇぇ。
その列車で中津川。で、名古屋。で、米野。22時間の旅は終わった。
[結論]
横川〜軽井沢間の廃止。なんとも残念なことだが、この1区間のために横川運転所が存在し、この区間専用の機関車までを、新幹線が開通して特急が走らなくなってからも維持していくのはたいへんだろう。残念だがしかたがない。窮地に追い込まれての廃線ではなく、発展のための廃線だから暖かく見守ることにしよう。
で、廃止になってからほとぼりが冷めた頃にもう一度行こうか・・・?
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