萌鉄2000 パート7
「北陸の盲腸線を辿る」
夏の18きっぷ償却企画。残り2枚ということで、北陸へ2日間の遠征に出かけた。
名古屋から北陸へ行くには北陸線まわりと高山線まわりがあるので、今回は行きに高山線、帰りに北陸線という具合に行ってみよう。
まずは名古屋から東海道線、岐阜から高山線となるが、ここは何度も書いているので省略。約6時間かけ、高山線まわりで富山を目指す。
富山到着。ここですぐさま北陸線に乗り換え、一路、高岡を目指す。
高岡は盲腸線が3本も分岐する萌鉄至上で重要な駅である。
高岡に到着後、JRの改札を出て、地下道を進むと加越能鉄道の高岡駅前電停に出ることが出来る。
加越能鉄道(かえつのうてつどう)万葉線(まんようせん)。高岡駅前から越ノ潟(こしのかた)を結ぶ12.8kmの路面電車。旧型車両がゴリゴリいって今も走る超萌えの路線である。
電車は15分ごとの運転だが、2本に1本は途中の中新湊(なかしんみなと)までの区間運転となっている。そこにいた電車がたまたま中新湊行きだったのでそれに乗る。
市街地を抜け、専用軌道へ入り、JR氷見線をオーバークロスし、35分で中新湊へ到着。土曜日の昼下がり、高岡駅前を発車した地点で乗客は10人程度、中新湊まで行ったのはわずか3人であった。
中新湊は住宅に囲まれた静かな駅。ホームは1面2線の島式。越ノ潟側に小さな側線もある。乗ってきた電車は中新湊止まり。しばらくすると越ノ潟方面から高岡駅前行きが到着。乗客1人を降ろし、高岡駅前方面へと走り去った。
その後、乗ってきた中新湊折り返しの電車は越ノ潟方面へ発車し、反対方面のホームへ入れ替えを行った。そして、高岡駅前方面から越ノ潟行きがやって来る。
中新湊〜越ノ潟間は3区間。中新湊を出た地点で乗客はわずか2人。だいじょうぶだろうか。
終点の越ノ潟へ到着。昔はこの先まで延びていたそうだが廃止されて現在はここまで。行く手は海に遮られ、小さな港がある。
越ノ潟は2面2線だが、高岡駅前方面から見ると右から線路・ホーム・線路・ホームと並ぶ変形配線。しかし、右側の線路は使われておらず実質2面1線で、朽ち果てた線路側の島式ホームが乗車用、もう一方が降車用のホームとなっている。
その折り返しの電車には乗客4人・・・だいじょぶだろうか。
この区間、海王丸〜越ノ潟間にはもう1つ駅があったようで、今でもホームが残っている。
専用区間もいいが、路面電車の醍醐味は併用区間である。そんなわけで、帰りに降りたのは「米島口」。
複線の線路を挟んで安全地帯がある典型的な路面電車の電停。しかし、米島口の魅力はそれだけではなく、ここには車両基地がある。そして、車両基地へと続く線路が分岐している。
車両基地を見ながらぷらぷら歩き、気が付けば一区間、「新能町」から高岡駅前行きに乗る。
まぁ、高岡駅へ戻る。こんどは氷見線へ行ってみよう。氷見線ホームへ行くと、出迎えてくれたのは超萌え国鉄急行色のキハ58系だった。
よろこんで乗り込もうと思ったが、次の列車はホーム先端に止まっている北陸色のキハ58らしく、急行色には乗れなかった・・・まぁ、いいか。
氷見線(ひみせん)。高岡と氷見を結ぶ16.5kmの非電化単線の典型的盲腸線。キハ58系が活躍する萌え路線である。
車窓は、工業地帯を通ったり市街地を通ったり海辺を通ったりと、短いながらバリエーションに富んでいる。
30分ほどで氷見駅に到着。1面1線のホームだが、客車列車時代の機回し線が側線として残っている。
住宅に囲まれた駅で、駅舎も施設も新しい。
まぁ、高岡駅に戻る。こんどはもう一対の盲腸線である城端線へ行こう。
城端線(じょうはなせん)。高岡と城端を結ぶ29.9kmの非電化単線の盲腸線。路線的にも車両的にも氷見線に似ている。盲腸線同士で直通運転しても良さそうだが、高岡駅では間に北陸本線が挟まっていて難しそう。第一、需要がないかも・・・。
沿線風景もほぼ住宅地を走り、途中の駅でも乗降客が多い。
そうこうしているうちに終点の城端へ到着。ホームは2面2線の相対式ホーム。
城端線の線路の果ては機関車が機回し出来る程度に線路が延びている。2両編成の気動車が入れ替えするのは不可能のよう・・・。行く手は民家が立ちはだかり、駅の周辺は住宅街だ。
高岡から分岐する盲腸線だが、どれもフリークエント運転を行い、通勤通学の足として活躍しているようだ。特に氷見線と城端線は電化するかどうか微妙な路線といえる。しかし、電化に比較的積極的なJR西日本のことだから、いつの日か電化してスピードアップすることだろう。今のままでは路線延長に対して遅すぎである。
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