萌鉄2000 パート9
「ブルー&レッドトレイン」
2000年11月実施
東海道・山陽本線を西へと駆け抜ける栄光の列車番号1、寝台特急「富士」に乗っていた。
最近は縮小傾向にある寝台夜行列車、しかし、まだまだブルートレインは憧れの列車であることには変わりがない。
今や食堂車はもちろん、車内販売さえも無くなった。もちろん、駅に到着しても深夜に駅弁売りはいない。かろうじて車内に自動販売機があるくらい・・・なんとも旅情が薄くなってしまった。今や、飛行機か新幹線で夜移動して一泊が普通であろうか・・・確かに、遙かに遅いのに新幹線や飛行機より高ければ敬遠さけるのかもしれない。
この日、オフシーズンだったこともあってか、乗客はとても少なかった。1両に4〜5人くらいで、1両まるまる誰も乗っていない車両もあった。サロンカーも独り占めである。なんとも寂しい。
そんな状態で、東海道・山陽本線を西へとひた走る。
夜明け、下関に到着。ここから関門トンネルを抜け、直流である山陽本線から交流の鹿児島本線に乗り入れるために直交流両用の機関車に付け替える。
機関車を付け替えると関門トンネルへ突入。抜けてから直行流デッドセクションを通過。交流区間に入って門司駅に到着。ここで再び交流機関車に付け替える。
ここで富士とお別れ。
ブルートレインと分かれたら、こんどはレッドトレインを迎え撃つのぢゃ!ここにはまだ、昔懐かしい客車普通列車が残っている。鹿児島本線の門司港方面のホームで待っていると、DD51機関車に引かれてレッドトレインこと50系客車がやってきた。
日本からはどんどん客車列車が姿を消しているが、ブルートレインとこのレッドトレインが最後の砦であろう。客車特有のジョイント音を聞きながら、わずか2区間であるが客車の旅を楽しむ。
列車はすぐさま終点の門司港駅に到着。行き止まりの終着駅である。
ここでレッドトレインは客を降ろした後に側線へ引き上げる。そのときに進行方向を変えるため機関車の付け替えが行われる。
この光景は全国どこでも見られたはずだが、いつしか見られる場所が少なくなってしまった。機関車の機回しはいつ見てもいいものである。
この門司港の駅は古い歴史があり、昔のままのたたずまいでとても雰囲気の良い駅である。
機関車の機回し用の線路は現役、保存されている腕木式信号機。
モダンな作りの駅舎。
関門トンネルが無かった頃、関門連絡船への連絡通路の跡も残っていた。
旅情溢れる客車列車の旅。やはり旅とはこうでありたいものだ。
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