萌鉄2001 パート1
 「長野電鉄 木島線に敬礼」

木島

2001年4月実施


 長野を走る私鉄、長野電鉄。2002年3月をもって信州中野〜木島間が廃止になるということで、廃線ラッシュの前に敬礼に行くことになった。
 今回は東京へ行く用事のついでだったため、名古屋から東京まで長野経由で行くという素晴らしい(まことにもって萌鉄らしい)ルートとなった。

 切符については少々テクニック(というほどのものではないが)を使った。まずは、運賃は名古屋から中央線〜篠ノ井線〜信越線で長野を経由して、そこから長野新幹線〜東海道新幹線を経由して名古屋まで行くという、名古屋発名古屋行きの一筆書きで買う。こうすることによって全行程が通し運賃で計算されるため、随分と安くなる。また、名古屋〜長野間は特急しなのを使うが、長野〜東京で新幹線を使うため、新幹線乗り継ぎの割引で名古屋〜長野間の特急料金が半額になるというオマケつき。途中下車はもちろん出来るが、後戻りは出来ない。


特急「ワイドビューしなの」

 では、名古屋駅から「しなの」でGo!
 いや、ここは別に書くことはないんでそのまま長野に着く。


長野電鉄路線図

 長野電鉄(ながのでんてつ)
 長野〜須坂間の長野線、屋代〜木島間の河東線、信州中野〜湯田中間の山の内線の3路線を持つが、運転系統は長野〜湯田中、信州中野〜木島(通称:木島線)、須坂〜屋代(通称:屋代線)となっている。


地下ホーム

 長野電鉄長野駅。近年、近代的な地下駅となった。写真は料金100円の特急。
 長野線は下町という感じ。淡々とすすんで木島線に乗り換える信州中野へ到着。


時刻  木島線電車

 木島線のダイヤは1時間半に1本。長野電鉄といえば運賃が高いことで有名だが、こんなダイヤで運賃も高いとあっては利用者が少なくなるのも頷ける。
 2両編成の木島行きが信州中野を発車する。


四ヶ郷の駅票
 途中駅でも乗降客はわずか。田園ののどかな風景を軽快に走る。そして、めぼしい駅をチェックしつつ、終点の木島駅へ到着。


木島駅到着  木島駅ホーム

 木島はレトロ感覚あふれる駅で良い雰囲気。

出口 ご乗車口
 古き佳き時代のかほりがぷんぷんだが、残念ながら電鉄側の窓口は無人。駅舎そのものはバス会社が同居していて、そっちの駅員は常駐している。廃止後もこの駅舎はバスの待合室として残るだろうか・・・?

頭端式ホーム 車庫?
 木島駅には3番線まである。駅舎に横付けするホームは2番線で、3番線駅舎にぶつかる形で途切れている。信号は点灯していたのでまだ生きていると思われる。1番線はホームはないが線路はある。信号が動いていないのですでに廃線になっているようだ。
 また、2番線の奥には機関庫のようなヤードがあるが、整備設備がないのでただの車庫のようだ。

駅舎 バス発着
 それにしても、駅舎は相当ボロい。だから素晴らしい。
 駅前にはバス乗り場が広がり、飯山線の飯山駅へ行く便もあるが、歩いてもたいしたことない。


 で、信州中野方面へ戻るのだが、本数が少ないので計画的に途中駅に降りなければならない(降りるのか!)。

中野北駅 ホーム
 信州中野の一駅木島よりにある中野北駅。1面1線の停留所形式の駅。萌えポイントはポンと押せばパタンと倒れてしまいそうな待合室。

駅全景 駅前
 駅全景。何もない。駅前も微妙に寂れている。

木島行き


右側通行 柳沢駅
 次に向かったのは柳沢駅。この駅は島式ホームで行き違いが可能。側線もある、木島線最大の駅。この駅の行き違いは右側通行で行われる。また、日中は行き違いはなく、ラッシュ時のみのようだ。

待合室 切符売り場 待合室

 普通の駅舎はないが、ホームの真ん中の建物が駅舎と待合室を兼ねていて、この狭い空間にきっぷ売り場もある(しかし、今は閉鎖)。相当ボロいが掃除は行き届いている。

駅全景 信州中野側

 ホームに面する線路以外に側線があり、木島方面のポイントから分岐してホームを通り越し、貨物ホームのようなホームに面して行き止まりになっている。

小屋

 ホーム上にある小屋は相当ボロいが、今も使っている気配があった。昔は貨物を取り扱ったいたのだろうか?線路は車両が入った形跡があるので、今も保線車か何かが使っていると思われる。


信州中野
 と、いうわけで信州中野へ戻る。
 ここからは湯田中方面へ向かうが、やってきたのは特急。しかし、信州中野〜湯田中間は特急も普通列車になり、特急料金は必要ない(もちろん各駅停車)。


 湯田中に到着。

湯田中ホーム スイッチバックする
 ホームは2面2線だが、列車は発着時に微妙にスイッチバックするのがこの駅の特徴。到着列車は一旦湯田中のホームを通り過ぎ、ポイントを切り替えてバックしてホームに入る。
複雑な構内配線 複雑な構内配線
 湯田中構内の信州中野側は側線がある。真ん中が本線。
改札 駅舎
 駅舎はモダンな作りで佳き時代のかをりがする。温泉地のため観光客が多く賑わっている。


小布施 腕木式信号機?!
 次に向かったのは小布施(おぶせ)。近代的なステンレス車が走る長電に突如出現する腕木式信号機。
機関車 おでかけ
 線路脇に旧型車両が保存されており、車両の中を見学することも出来る。有効な乗車券か入場券があれば見学可能。
和風
 小布施の駅舎は古き佳き時代の面影だが建物は新しいよう。


須坂 屋代行き
 次は屋代方面行きに乗り換える須坂。ここの構内はちょっとした博物館のようだ。ホームには昔の鉄道用品が展示されており、構内側線にはいたるところに旧型車両が留置されている。中にはかなり荒れているものも見受けられるが、電車待ちが楽しくなる駅だ。
留置車両 留置車両
車庫 留置車両(かなりボロい)
貨車 鉄道用品


 そんな感じで屋代行きに乗るが、2両編成の車両に乗客はわずか数人。これでは廃止になる木島線よりも乗客が少ない少ない・・・だいじょうぶだろうか。

車内より 屋代到着
 で、屋代到着。ここからはしなの鉄道で長野に向かい、長野新幹線で東京に向かう。
 長野電鉄は中規模私鉄に分類されると思うが、やはり鉄道会社の置かれる状況は厳しいのだろう。日本からどんどん鉄道が消えていってしまう。寂しいことだが時代についていけていない路線は淘汰されていくのかもしれない・・・。


 萌鉄2001パート2へ続く。


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