独自調査による被災状況レポート
2009年11月3日、「名松線の旅」では直接現地に出向いて名松線の被災状況を調査しました。
●経緯
JR東海の出したレポートでは、被災状況がどうも客観的ではなく、「廃止することに反対されにくい」調査レポートに仕上がっていると思われたからです。すなわち、「これなら廃止も仕方がないな」と人々に思わせることを目的に作成されたレポートではないかと思えました。
そう思うのには理由があり、以前、1982年の台風10号で名松線は67ヶ所の被害を受けて、当時の国鉄が同じように復旧を諦めて廃止しようとしたことがあります。この「67ヶ所」というのが非常に作られた数字であり、以前取材した地元の方が調べたところ、実は30ヶ所ぐらいだったということがわかりました。そのことを国鉄職員に詰め寄ると、わずか1メートルしか離れていない少量の土砂流入を2ヶ所としてカウントしていたり、すぐに手でどかせる小さな枝が線路に落ちているところも1ヶ所としてカウントしていることがわかって問題になったとのことです。
今回のJR東海のレポートを見ると、確かに盛土流出などの深刻な被害があります。しかし、そのレベルのものが38ヶ所もあるわけではありません。
以下は、伊勢奥津駅から家城駅まで沿線を歩いて(!)、調査したレポートです。ええ、歩きましたとも5時間かけて!!
私は関係者ではありませんから、関係者以外立入禁止区域には一切進入せずに調査しました。
そのため、見逃している被災箇所も多数あると思われます。
JR東海のレポートを補完するものと捉えていただければ幸いです。
●被災状況レポート
伊勢奥津〜比津
比津〜伊勢八知
伊勢八知〜伊勢鎌倉
伊勢鎌倉〜伊勢竹原
伊勢竹原〜家城
●おまけ〜調査時に思ったこと
センチメンタル名松線